Works

ダミーテキストです。ダミーのタイトルです。7

本文のダミーテキストです。ダミーテキストですけれどもいつかジョバンニの眼のなかには涙なみだがいっぱいになりました。そうだ僕ぼくは知っていたのだ、勿論もちろんカムパネルラも知っている、それはいつかカムパネルラのお父さんの博士のうちでカムパネルラといっしょに読んだ雑誌のなかにあったのだ。それどこでなくカムパネルラは、その雑誌を読むと、すぐお父さんの書斎しょさいから巨おおきな本をもってきて、ぎんがというところをひろげ、まっ黒な頁ページいっぱいに白い点々のある美しい写真を二人でいつまでも見たのでした。それをカムパネルラが忘れる筈はずもなかったのに、すぐに返事をしなかったのは、このごろぼくが、朝にも午后にも仕事がつらく、学校に出てももうみんなともはきはき遊ばず、カムパネルラともあんまり物を云わないようになったので、カムパネルラがそれを知って気の毒、そう考えるとたまらないほど、じぶんもカムパネルラもあわれなような気がするのでした。

staff

  • Photographer 佐藤陽介
  • Writer 徳島太郎
  • Designer 徳島太郎

Video / 動画